店長・管理職が押さえる「2026年 労基法改正の全体像」|シフト運用で現場が直撃する変更点まとめ

〜2026年から“現場のシフト判断=法令遵守”になる時代の実務ポイント〜


「遅番→翌日早番、これってアウトになる?」

「インターバルって、何時間空ければいいの?」

「14連勤って、繁忙期どう回すの?」

2026年に向けて、労働時間まわりのルールは“現場の運用”に直撃する形で整理が進んでいます
とくに飲食・小売・宿泊・サービスなど、シフトで回る業態では、店長・SV・管理職が押さえるべきポイントが一気に増えます。

ここで大事なのは、制度を暗記することではありません。
「安全な働かせ方」をシフトに落とし込むことです。

現場で問題になりやすいのは、だいたいこの5つです。

  • 勤務間インターバル(休息時間)の不足
  • 連続勤務(連勤カウント)の見落とし
  • 法定休日の扱い(休日の“決め方”が曖昧)
  • 週40時間の扱い(例外処理だらけで崩れる)
  • 副業者(通算・申告・健康配慮が絡む)

本記事は、2025年12月時点で整理が進んでいる方向性を踏まえつつ、店長・管理職が「現場で事故らない」ための見取り図としてまとめます。


現場管理職が“必ず知っておくべき”理由


● シフト作成の責任が現場にある

シフトは現場が作る。つまり現場の組み方が、そのままコンプライアンスになります。
欠勤の穴埋め、当日変更、希望の入れ替えが積み重なると、インターバル不足や連勤見落としが起きやすくなります。

● 休日日数の確保が“運用で”問われる

「結果的に休みが入っている」だけだと危険です。
休日の位置づけ(法定・所定)と、休日をどう置くかが曖昧だと、連勤判定や休日管理が崩れます。

● インターバル違反のリスクが増大

遅番の翌日に早番が入る。これが一番ありがちな事故ポイントです。
「人がいないから仕方ない」が通りにくくなるほど、事前設計(固定化・ルール化)が重要になります。

● 連続勤務制限の“実務判断”が必要

連勤は「休みの定義」がズレると、意図せず上限に近づきます。
店長ごとに判断が違う状態が、いちばん危険です。


2026改正でシフト運用がこう変わる


● 勤務間インターバル11時間

勤務終了から次の勤務開始までの休息時間(いわゆる勤務間インターバル)は、今後さらに重要度が上がります。
現場では「遅番→早番」「深夜明け→午前入り」をシステムとルールで潰すのが最優先です。

● 14連勤禁止

連続勤務の上限が強く意識される流れです。
ポイントは、単に日数だけでなく「休日をどう定義し、どう配置しているか」です。

● 法定休日の事前特定

休日の取り扱いが曖昧なままのシフト運用は、法定休日・連勤・割増の整理が崩れます。
「法定休日(週1)をどの日に置くか」を、運用として決めておくことが肝になります。

● 週40時間計算の厳格化

週40時間の扱いは、店舗現場で“じわじわ崩れる”代表です。
短時間の追加出勤が積み上がり、週で見るとアウトになっているケースが多いので、週次の見える化が有効です。

● 副業の時間通算

副業者は、健康配慮や総労働時間の観点で見落としが起きやすい層です。
現場ができる実務は「副業の有無を把握する」「深夜や早番の危険な組み合わせを避ける」「申告運用に乗せる」の3点です。


店長・SVが最初に見直すべき3つのポイント


● 休日の配置

シフトは「勤務を埋める前に、休みを先に置く」。これだけで事故率が下がります。
法定休日・所定休日の定義も、店舗でブレないように揃えます。

● 遅番→早番の禁止

遅番の翌日に早番を入れない。深夜明けの午前入りも同様です。
例外運用があるなら「例外の条件」と「承認フロー」を決めておきます。

● 連続勤務の判定方法

連勤カウントは、店長の感覚運用だと確実に事故ります。
「連勤はどこからどこまでを数えるのか」「休日は何をもって休日とするのか」を、会社ルールとして統一します。


現場で起こる“よくある誤解”


● 「休みが入ってる=合法」ではない

休みが入っていても、法定休日の扱いが曖昧だと連勤や割増の整理が崩れます。
「どれが法定休日か」が見える形になっているかが重要です。

● 「シフト提出が遅い=許される」ではない

シフト確定が遅いほど、当日変更が増えます。
当日変更が増えるほど、インターバル・連勤・週40時間が崩れます。

● 深夜またぎの扱い

深夜帯(22:00〜5:00)をまたぐ勤務は、割増・疲労・翌日の配置に影響します。
「深夜明けの配置ルール」を決めておくと、現場の迷いが消えます。


管理職のための「2026改正チェックリスト」


  • 法定休日(週1)を“運用として”固定できている
  • 遅番→早番、深夜明け→午前入りを原則禁止できている
  • 勤務間インターバル(休息時間)をシフトで担保できている
  • 連続勤務のカウント方法が店舗で統一されている
  • 週40時間を週次で確認できる(感覚ではなく数字で)
  • 副業者の有無が把握できている(申告運用に乗っている)
  • 欠勤穴埋め時の「例外ルール(承認・代替休日等)」がある

まとめ


2026年に向けた労働時間ルールの整理は、店舗運営の“現場判断”を直撃します。
店長・管理職が押さえるべき核心は、「安全な働かせ方を、シフトに実装すること」です。

最初にやるべきは、休日の配置を先に決め、遅番→早番を禁止し、連勤カウントを統一すること。
この3点だけで、インターバル不足・連勤見落とし・週40時間の崩れが一気に減ります。

制度は変わりますが、勝ち筋はシンプルです。
“その場しのぎ”のシフト運用から卒業し、ルールと仕組みで回る状態にアップデートしていきましょう。


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※本記事は公開時点の情報にもとづいて作成しています。今後の制度変更や運用の見直しにより、内容が変わる可能性があります。

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