連続勤務上限とは?2026年の新ルールと企業の義務を解説
〜“月の休日数は足りている”では守れない時代へ。シフト制企業の新スタンダード〜
「週1日は休ませているし問題ないはず」
「勤怠も残業もそこまで多くない」
——にもかかわらず、スタッフの疲れが抜けず離職につながる。
こんな悩みが、飲食・小売・介護・サービス・物流の現場で増えています。
背景にあるのが、2026年前後に行われる労基法関連の見直しです。
国は、これまで曖昧だった “連続勤務の上限” に明確な枠を設ける方向に動いています。
たとえば次のような働かせ方は、形式上は問題なくても、現場では疲労が蓄積しやすい典型です。
- 深夜明け → 翌日早朝勤務
- 月末 → 月初またぎで連勤が増える
- 半日勤務を“休日扱い”にして実質休めていない
- 担当制で同じ人ばかりに業務が偏る
“休日数は足りているのに、なぜか疲れが抜けない”。
この“見えない連勤リスク”が、今ようやく制度として扱われ始めています。
この記事では、「連続勤務上限」の基本から、変形労働時間制・副業・複数店舗勤務まで、実務の落とし穴を分かりやすく整理します。
連続勤務上限の基本ルール
14日を超える連続勤務は禁止
新ルールの核はシンプルです。 14日連続勤務はNG。15日目の勤務は不可。
これは「14日以内に必ず休みを入れる」義務と同義です。 形式的な休日ではなく、実際に休息できているかを重視します。
16日以上は“重大違反”扱い
14日超は違反ですが、16日以上の連勤は重大違反として扱われます。 健康障害や事故の発生時には、企業側の管理責任が強く問われます。
休日の定義と注意点
“休日”とは本来こうです。
- 労働義務がない日
- 実際に働いていない日
- 指示・期待・暗黙の依頼がない日
つまり、次のような日はすべて“勤務”扱いになります。
- 半日勤務
- 在宅での作業
- LINEでの顧客対応
- ミーティング・事務作業
連続勤務の“カウント方法”が難しい理由
深夜の0時またぎ問題
もっとも混乱を招くのが、深夜帯勤務です。
例:22:00〜翌5:00 → 11:00〜17:00 日付上は2勤務でも、実態は “連勤+休息不足” の危険度が高い働き方です。
複数店舗勤務のケース
同じ企業でも店舗が異なると、シフト担当が連携できず、実質的に14連勤を超えてしまうケースがあります。
副業者の扱い
近年増えているのが、“本業+副業”で連勤が伸びるパターンです。
本業5日+副業8日 → 合計13日。 このまま翌週も似た働き方をすると、あっという間に連勤が上限に触れます。
連続勤務上限と変形労働時間制の関係
1ヶ月変形
「忙しい週に詰めて、閑散期に休ませる」方式は、実は連勤過多の温床です。 月の総労働時間が基準内でも、連続勤務が伸びれば健康リスクは高まります。
1年変形
繁忙期に勤務を集中させる運用は、上限明確化後は成り立ちません。 “繁忙期は連勤で耐える”は完全に時代遅れになります。
休日総数の確保方法
休日数が足りていても、配置が悪いと違反になる典型例です。
例:前半14連勤 → 後半8連休 休日数はOKでも、連勤上限には完全に抵触します。
上限違反が起きやすい会社の特徴
シフト作成が属人化
店長・主任の“経験と勘”で作るシフトは、連勤やインターバルが見落とされやすい傾向があります。
欠員補充ができない
人手不足の会社ほど、休ませたくても休ませられず連勤が発生します。
就業規則が古い
“連続勤務”“深夜明け”“インターバル”の定義がない規程は、現場判断がブレやすく違反の温床になります。
企業が今日からできる改善ステップ
① 連勤アラートの導入
- 10日連勤の時点で警告
- 12〜13日で緊急アラート
- 深夜明け翌日の早朝勤務の検知
② 休日の配置見直し
- 月前半・後半で分散させる
- 深夜明けの翌日は休み or 遅番
- 固定休だけに頼らない
③ 規程の改定
就業規則に、連続勤務上限・深夜明けルール・インターバル・欠員対応を明記し、現場の判断を統一します。
まとめ
連続勤務上限の明確化は、「休日数を見ればOK」時代の終わりを意味します。
- 14日を超える連続勤務はNG
- 深夜またぎ・複数店舗勤務は“見えない連勤”の典型
- 変形労働時間制は連勤リスクが高い
- 属人化シフトは高リスク
- 改善の柱は「アラート」「休日設計」「規程改定」
“法律だから仕方なく”ではなく、“健康と安全を守るため”。 連続勤務の管理は、離職防止・採用力・品質向上すべてに直結します。
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