14日連続勤務は禁止へ|2026年の労基法改正で現場はどう変わる?

〜シフト制企業が直撃する“連続勤務上限”の実務と対応ロードマップ〜


「気づいたら2週間休みなしだった」
「繁忙期は連勤が当たり前で、誰も疑問を持たなかった」
「夜シフト→翌朝勤務の“名ばかり休日”が常態化している」

飲食・小売・サービス業などのシフト制企業で“14日連勤”は珍しくありません。
しかし、2026年の労基法改正により「14日以上の連続勤務は禁止」という新ルールが導入される方向で議論が進んでいます。

これまでは「連続勤務上限」が明確に法律化されておらず、

  • 1ヶ月変形でシフトを詰め込む
  • 法定休日をどこか一日置いておけば形式上OK
  • 名目上の休日で“連勤を帳消し”する

こうした運用が可能でした。

しかし働き方改革の第二フェーズでは、科学的エビデンスにもとづき、
「連続勤務そのものが健康リスクである」という観点から制度整備が進んでいます。

本記事では、実務で特に重要となる以下の点を整理します。

  • 14日連続勤務“禁止”の背景と法的根拠
  • どの業界が直撃するのか
  • 深夜またぎ・複数店舗などの連勤判定基準
  • 企業が今すぐ変えるべきシフト・規程・勤怠
  • 経営者が陥りがちな落とし穴

14日連続勤務“禁止”の背景と法的根拠

長時間労働の是正

2019年の働き方改革から続く「長時間労働是正」の流れは、次のステージに進んでいます。

  • 月45時間の時間外労働原則
  • 年720時間の上限規制
  • 中小企業への罰則適用(2020年〜)

次は、「拘束時間の連続性」が焦点です。

健康リスクのエビデンス

厚労省研究では、連続勤務が続くと以下の確率が急上昇するとされています。

  • 睡眠不足による判断力低下
  • ヒューマンエラー・事故(最大2.5倍)
  • 生活習慣病リスク
  • メンタル不調・離職率上昇

特に「夜勤→翌朝勤務」のように休息が不足する働き方は危険とされています。

過労死ラインとの関係

過労死ラインは月80時間の時間外労働が目安ですが、実務上は

  • 連続勤務
  • 深夜勤務の連続
  • 睡眠不足

が組み合わさって発生するケースが多いため、連続勤務規制は重要な対策とされています。


14日ルールで企業が影響を受けるポイント

シフト制企業が直撃

特に影響が大きいのは、

  • 飲食
  • 小売
  • サービス
  • 介護
  • 物流

など、シフトで人を動かす業界です。

人手不足業界の負担増

14日勤務を避けるためには、以下の調整が必要になります。

  • 希望休の増加
  • ローテーションの再構築
  • 欠員補充の分散

休日付与の再設計は必須

  • 法定休日の置き方
  • 所定休日との組み合わせ
  • 月末またぎの調整
  • 深夜シフトの前後設計

これらを再設計しないと、14日ルールに引っかかりやすくなります。


14日勤務の判断基準(例外の有無)

午前勤務→午後勤務は“同一日扱い”

日付が変わらない限り、どれだけ分割勤務でも“1勤務”扱いです。

深夜またぎの判断

22:00〜翌5:00の勤務は、日付が変わっても「前日勤務扱い」が原則です。

ただし、そのまま翌日の日中勤務に入る場合は、実質上“2連勤”としてカウントするのが安全です。

複数店舗勤務の場合

同一企業の別店舗勤務は“1勤務扱い”ですが、シフトが属人化しやすく14日勤務の検知が遅れがちです。


実務で必要となる改善ステップ

シフト作成ルールの変更

  • 最長13日で必ず休日を入れる
  • 深夜明け→早朝勤務の禁止
  • 週1休日+追加休日の確保

就業規則の書き換え

  • 連続勤務上限の明記
  • 深夜明け勤務の制限
  • 健康確保措置
  • 例外運用の範囲
  • 欠員時の判断基準

勤怠側のアラート設定

  • 連続勤務10日・12日・13日警告
  • 深夜明け→翌早朝勤務アラート
  • 拘束時間の異常値検知

事業主が押さえるべき落とし穴

  • 「法定休日を与えればOK」という誤解
  • 月末→月初の連勤カウント漏れ
  • 深夜またぎで連勤が見えなくなる問題
  • 欠員補充で連勤が発生しやすい構造
  • シフト担当の属人化

特に「月が変わればリセット」と誤解している企業は危険です。
連続勤務は“休んでいない日数”で判断され、月を跨いでもカウントされます。


まとめ

14日連続勤務の禁止は、単なるシフト調整ではなく、企業の「働かせ方の設計思想」を問う改正です。

  • 連勤上限の明確化は健康確保が目的
  • シフト制企業が最大の影響を受ける
  • 深夜またぎ・複数店舗勤務は連勤見落としの温床
  • シフト・規程・勤怠の3点セット改善が必須

2026年の改正を機に、
「持続可能な働き方」をどう実現するかが企業の競争力を左右します。

連勤の見える化、休日の再設計、勤怠システムの強化——
今から整えることで、労基署対応だけでなく、離職率低下やサービス品質向上にもつながります。


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※本記事は、ブログ公開時点の公表情報にもとづいて作成しています。今後の法改正内容や運用方針の変更により、記載内容が変わる可能性があります。

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